震えるほど泣きました!俺と嫁が24年間続けた仮面夫婦生活。

震えるほど泣きました!俺と嫁が24年間続けた仮面夫婦生活。
震えるほど泣きました!俺と嫁が24年間続けた仮面夫婦生活。

裏切ってしまった後悔と、裏切られた悲しさを交錯させながら仮面夫婦の道を選んでしまったある夫婦の物語。
お互いを想い合う気持ち。。。はかなく切ないです。

読み終えたとき。涙が止まりません。。。
妻との出会いは社会人一年目
23歳のときだった

会社の近くのレコードショップを
ぶらぶらしていると、
熱心にCDを見ている女性がいた

それが妻だった

しかしまあ初対面。
というより対面ですらなく、
俺も一目惚れとかそんな
ロマンチックなものはなかった

「俺と似たような音楽
聴くんだなあこの人」

くらいにしか考えていなかった

その後も何度か
そのショップに通ったのだが、
頻繁に彼女を見かけた

そのたびに彼女の
手にとっているCDが
自分の趣向に近いものだったので
嬉しくなり

ついに何度目かで彼女に
話しかけることにした。

ちなみにその時点では
下心も恋心も全くない

俺「そのバンド良いですよね」

嫁「えっ?あ、はい」

俺「突然すみません。
音楽の趣味が合いそうだったので」

嫁「いえ。あの、
ときどき来られてる方ですよね?」

俺「ああ、バレてましたか」

そんな感じで軽い会話を交わした。
それが初対面だ

俺「あの時間あれば
食事にでも行きませんか?
もっとあなたと話したいです」

嫁「えっ?あ、あの……」

俺「ダメですかね…?」

嫁「い、いえ…お願いします」

歯切れの悪い彼女を見て

「まさか俺はデートの誘いを
してるようなものなんじゃないか?」

と恥ずかしくなったのを覚えている

ちなみに後に妻から

「男の人に誘われたりしたの
初めてだったから恥ずかしかった」

と言われた

食事の時間はとても楽しかった。

彼女は饒舌ではなかったが、
俺の話を良く聞いてくれて
笑顔も見せてくれた

その笑顔があまりに魅力的で、
俺は彼女に恋をしてしまっていた

別れ際に次の約束をした。
それから毎日が楽しくて仕方なかった

そのデート?も何度か重ね、
ますます彼女への想いを募らせた俺は、
次のデートの終わりに告白しようと決意する

しかしなんとその前に
彼女の方から告白してきた。

それはデートの最中、ピザに
大量のタバスコをかけている時だった

嫁「あの、俺さん」

俺「はい」

嫁「その…私と付き合ってください」

俺「へ?俺?」

嫁「はい。俺さんが好きなんです」

俺「俺もです!!!!!」

ビックリして
すごい大声で返事をしてしまった。

妻は「ああよかった」と笑っていた

ちなみにピザはむせるほど辛かった

それからはとんとん拍子で結婚までいった

出会ったのが春、
付き合いはじめたのが秋。
それで翌年の秋に結婚した

妻の頑固な親父さんのパンチは
凄まじく痛かった

社会人二年目で結婚するのは
早いと思うかもしれないが

ある意味では幸いにも、
既に両親が他界していたため
持ち家があった

社会人の兄と二人暮らしをしていたが、
兄は俺たちのために一人暮らしをはじめて
家を空けてくれた

妻は仕事を辞めた。
まあ俺も稼ぎは悪くなかったので
頑張れば何とかなると思った

というより妻と生まれてくる
子どものために頑張らねばと思った

そしてその子どもは結婚の
わずか3ヶ月後に授かった。

ちなみに俺と妻は
初めて同士の結婚だった

そして翌年の秋の終わりに
子どもが生まれた。

元気な男の子だった

俺はよりいっそう仕事に励んだ。
妻との関係も良好だったし、
順風満帆だと思っていた

ただどうやら俺たちはすでに
問題を抱えていたみたいだ


妻は掃除と料理が苦手だった。
しかし俺は妻の料理がマズい
とは思わなかったし、

掃除だって妻が出来なければ
俺がやればいいと思った

先述の通り
兄との二人暮らしが長かった俺は
家事もある程度できたので、
料理も積極的に手伝った

ただそれがいけなかった

長男の出産からおよそ2年後、
再び妻が身ごもった

俺は浮かれていた。
今度は女の子がいいなあ
と考えたりしていた

そんなある日に
一本の電話がかかってきた

俺「もしもし」

?「俺さんですか?」

俺「はい。どちら様でしょうか?」

?「わたくし、佐藤と申します」

俺「はい」

佐「実はうちの主人とあなたの奥さまが
浮気したらしいのです」

俺「えっ」

佐「つきましては4人でお話を……」

後半部分はあまり
耳に入ってこなかった

電話を切るとすぐに、
妻に事の真偽を訊ねた

俺「いま電話があって」

嫁「うん」

俺「君が浮気してるって…」

嫁「えっ……」

あとは妻が泣き出し
話ができる状態じゃなくなった

しばらくするとチャイムがなり
佐藤夫婦が訪ねてきた

夫は俺を見るなり土下座し、
妻はその背中を叩きながら泣いていた

夫「本当に申し訳ありませんでした!」

妻「もう!本当にあんたバカ!!」

とりあえず家にあげ、
泣いている俺の妻を落ち着かせ
話を聞くことにした

佐藤は妻が勤めていた
会社の課長だった

一年ほど前
(2人目を身ごもる半年ほど前)から
何回か会っていたらしい

妊娠が発覚してからは、
一切会っていないということだった

たまたま一緒にいるところを目撃した
佐藤妻の友人からの連絡で発覚したらしい

説明を終えると佐藤夫は
「償いはする」と
何度も頭を下げた

しかし俺は突然の出来事で
混乱していたため

「とりあえず今日のところは
お引き取りください」と

佐藤夫婦を帰らせた

残ったのは俺と妻だけ。

怒りもあったし悲しみもあった

ただどんな顔をして
何を言えばいいのか
全く分からなかった

「なんで浮気なんてしたの?」

精一杯の声を振り絞って聞いてみた

妻はいっそう強く肩を震わして、
しゃくりをあげながら

「あなたが完璧すぎて
私は必要とされてないと思った。
寂しかった」

と答えた

自分は主婦なのに家事ができなくて、
俺に負担ばかりがかかってるから
自分は相手にされないと思ったらしい

「なんだよそれ……」

俺は疲れていた。
すべて夢ならとさえ思った

「本当にごめんなさいぃぃ」

妻は涙と鼻水を
ボロボロと垂らしながら
叫んでいた

「ごめん、ちょっと色々と考えさせてね」

それしか言えず、
俺は部屋に籠もった

普通に考えれば離婚だろう。
ただ子どものことを思うと
それはしたくなかった

俺の両親は
あまり仲の良い夫婦
ではなかったので、

自分のような惨めな思いは
子供にさせたくなかった

ただやっぱり
妻を二度と愛する気にはなれなかった

ある程度、考えをまとめてから
妻のもとへ向かった。

妻はぼうっと掃除機をかけていた

俺「君はこれからどうしたい?」

嫁「私には何も言う権利はありません。
あなたの言うことに従います」

妻は俺の挙動に敏感になっていて、
すごくビクビクしていた

俺「俺は離婚だけはしたくない」

俺の家庭への思いを述べた

妻はまた泣き出した。

子供の話をするたびに
自分がしたことの罪悪感で
潰されていた

俺はすべて話したあとに

「ただこれは俺の考えだ。
君が別れたいなら構わない」

と言った

妻は何度も首を振りながら

「あなたさえ許してくれるなら、
償わせてほしい」と

頭を下げた

これで終われば良いのかもしれないが、
俺は妻に言わなければならなかった

「ただ、君と僕は夫婦ではない。
あくまで子供たちの親として
一緒に生活するだけだよ」

「たしかに僕にも
問題があったかもしれないけど、
やっぱり君のやったことは許せない」

「子供たちがいなくなれば
それで僕たちの関係も終わり。
それでもいい?」

妻は何度も何度も頷いていた
俺と妻の話はそれで結審した。

佐藤夫婦は離婚した。
慰謝料については丁重にお断りした

そしてあと一つ重要な
赤ちゃんの問題については

俺は誰の子であろうと
自分の子として育てると言った

佐藤夫はもしも自分の子供なら
養育費だけでも払わせてくれ
といったが俺は断った

そして

「子供とあなたは無関係な人間でいてくれ、
将来においても一度も会わせる気はない」

と告げた

そして半年ほどで赤ちゃんが生まれた。
俺の望んだ通りの女の子だった

ただもちろん心境は複雑だった。
誰の子だろうが関係ないとは言ったが
むろん自分の子であるに
越したことはなかった

子の判定は血液で簡単にわかった

妻と俺はO型で
佐藤夫はAB型だったからだ。
生まれてきた赤ちゃんは
無事O型でした

妻は俺以上に喜び

「あなたの娘で良かった」

と何度も言っていた

それから俺と妻は日常に戻った。
ただ二人の会話は必要最低限だった
もちろん性交渉など皆無で、
俺自身も性欲を全く失っていた

子供が成長するにつれ、
俺と妻は仮の部分で関わることが
多くなっていった

しかし裏では全くの他人。
自分が望んだこととは言え
虚しさが募っていった

それからあっという間に日々は過ぎ、
長男は高校を卒業し
一浪の後に国立大学に進学した

娘の高校卒業が迫るなか、
俺は決断を迫られていた

高校卒業するころには
親の離婚は影響を与えないんじゃないか
と考えていたからだ

もちろん学費や妻の生活費は
面倒を見るつもりでいたが
こんな不毛な夫婦生活は続けたくなかった

はっきりとした結論を出せないまま
娘は高校を卒業し地元の国立大学へと進学した

ただ娘は自宅通学のため、
俺と妻はまだ皮一枚ではあるが
繋がっていた

そんなある日、
娘がいつになく
深刻な様子で話かけてきた

娘「わたしお父さんとお母さんの話
ぜんぶ聞いたよ」

娘「うんうん、お母さんを責めないで。
わたしが話してほしくて聞いたの」

娘「だってお父さんとお母さんの
様子がおかしいのは見ればわかるもん」

娘「昔からそうだったよ。
表面上仲良くしてますって感じだった」

娘「気のせいかとも思ったよ。
だって本当に仲良さそうにも見えたもん」

娘「お父さんが怒るのも無理ないと思う。
わたしもお母さんがそんなことしたって
聞きたくなかった」

娘「お母さんも許してもらえなくて
当然だって言ってた」

娘「でも今のお母さんは
お父さんのことを凄く愛してるし
大切に思ってるよ」

娘「お母さんと買い物いくと、
これはお父さんが好きだから、
これはお父さんが嫌いだからって
お父さんの話ばかりしてるんだよ」

娘「お母さん、そんな風に
お父さんの話するときすごく嬉しそう」

娘「お父さんが
誕生日プレゼントにあげたエプロン
大事にしてるし」

娘「それにちょっと恥ずかしいけど、
わたしはお父さんも
すごく良いお父さんだと思ってるよ」

娘「そんなお父さんとお母さんが
本当は仲悪い…なんて……」

娘がポロポロと泣き出した

「お父さんはやっぱり
お母さんのこと嫌い?」

濡れた声で訊ねてくる娘に、
俺は何も言えなかった

妻がそこまで
自分を思ってくれていたこと

自分の浅慮を
子供に見透かされていたこと

そのことが
子供の負担になってはいなかったか?

色々なことが寄せてきて、
何も考えられなくなった

とりあえず一人にしてくれと
娘に頼むのが精一杯だった

おそらく事件後の妻は
世間一般から見ても
非常に優秀だったと思う

生活費を多めに渡してたとはいえ
一度も追加の請求が来たことはないし、
全く無駄遣いもしてないようだった

苦手だった家事も
克服したどころか、

子供は妻の弁当は
すごく評判が良いと言っていた

子供たちのために
離婚はしないと言ったが、
立派に育ってくれたのは
間違いなく妻のおかげだった

それならば妻を許すべきなのか?

だがそうしたら、
あのとき感じた
悲しみや怒りはどうなる

あの日の自分の気持ちを騙すのか?

理由があったとはいえ、
妻は自分以外の男を
一時的にせよ愛していたんだ

色々なことが頭をよぎった

さらに全く論理的ではないのだが
ここで許してしまうなら、
最初から全てを受け入れていれば
もっと幸せになれたんじゃないか?

妻を許すということは、
事件後からこれまでの人生は
全て無駄だったんじゃないか?

果たして許したとして
俺はどうしたら良いのだろう
などの苦しみもあった

結局また俺は結論を出すことができずに、
灰色の日々を過ごしていた

意識的に何度か妻へと
話しかけてみたものの、

ほんのわずか驚いた顔を見せた後に
俺が惚れた笑顔を見せる妻を見ると

様々な感情が爆発的に体内を駆け巡り
泣き出してしまいそうになり
全くどうして良いのかわからなかった

そんなある日、
仕事中に携帯電話が鳴った

発信者は娘だった。

何か嫌な予感がした

娘「お父さん!お母さんが手首切ったの!
早く病院に来て……」

電話口の向こうから
娘が激しく泣きじゃくるのが聞こえた。

俺は急いで病院へと向かった

妻は無事だった。
手首の傷は浅くはないようだったが
発見が早かったため大事には至らなかった

ただ精神的に弱っているため
少しの入院と退院後の
継続的な通院が必要とのことだった

目覚めた妻のもとへ行くと、
妻は「ごめんなさい」と
繰り返して泣いていた

退院後は常に妻の側にいた。
皮肉にもそれは虚仮ではなく
本当の夫婦の時間だった

妻は特に奇怪な行動をとったりはせず、
家事なども自分でできるようだった

しかし俺は妻の側にいた。

それはもちろん
医師からの指示でもあったが、
そうする必要があると思ったからだ

ただ妻は俺に対して
素っ気ない態度しかとらなかった

俺と関わるのを
嫌がっているようだった。

もちろん妻も思うことがあるのだろう

時々見せる、
涙をこらえるような表情が
たまらなく辛かった

どうしてこんな風になってしまったのか。

妻の見えないところで
子供のように泣きじゃくった

ある日俺は妻と出かけた。
結婚前に良く通った大きな公園だ
なんと妻たっての希望だ。

2人きりで出掛けるのなんて
本当に久しぶりだった

懐かしさに耽りながら、
等間隔に木が植えられた道を歩いた

いつの間にか自然と手を繋いでいた

しばらくすると
ベンチを見つけたので腰掛けた

ちらっと伺うように妻の顔を見ると
微笑んでいるようで少し安心した

しばらくすると妻が口を開いた

「色々とありがとうね」

その言葉を聞いて
ひどく息苦しくなった。
何か気持ち悪い予感があった








「最後にここに来たかったんだ」

「落ち着いたら出ていくからね。
今までずっとごめんね」

俺は驚いて妻の顔を見た。
妻は寂しそうな笑顔を浮かべていた

一瞬にして俺の頭には
様々な言葉が踊っていた

俺は何を言うべきなんだ。
引き止めるべきなのか。
これこそ俺が
望んでたことじゃないのか。
俺は妻をどう思っているんだ

なぜか俺の心臓は、
はちきれそうなほどに高鳴っていた

迷いに迷ったあげく妻に聞いた

「君はこれまでの人生どうだった」

妻は少し驚いているように見えた。
おそるおそるといった感じで口を開く

「私は…幸せだったよ。
あの子たちの成長も見れたし、
あなたの側にいられた。
だから幸せだったよ」

ボロボロと妻が泣き出した

それを見て
俺の中の何かがぶっ壊れた

涙が止まらなかった。

いつかのように泣きじゃくった

「なあ妻…俺たち……
やり直せないかなあ」

名前を呼ぶのは久しぶりだった

「!!…
わたしがあなたを裏切ったのに…
わたしがあなたを傷つけたのに!」

妻も叫ぶようにして泣き出していた

俺は妻の肩を強く抱きしめた

肩を抱いてしゃくりをあげながら俺は続けた

「君がいなかったら
僕にはあの子たちを
育てられなかった」

「やっぱり今でも君を愛してる。
もう一度やり直そう」

二人で抱き合いながら
ずっと泣いていた

それから手を繋いで帰って、
二人で夕飯を作って
一緒のベッドで寝ました

妻から経緯を聞いた娘が

「お父さんやるね」と

からかってきたりしますが
僕は元気です


震えるほど泣きました!俺と嫁が24年間続けた仮面夫婦生活。