電通新入社員自殺が労災認定”週刊朝日”で活躍した24歳の無念「将来は週刊朝日の記者になりたい」

皆から妹分として可愛がられていた

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出典:hitomoti


電通の新入社員だった高橋まつりさん(当時24)の自殺が、先月9月30日付で三田労働基準監督署から過労によるものと認定された。
母親の幸美さんは10月7日に開いた会見で、悲しみを押し殺すように、「労災認定されても、娘は戻ってこない」と話した。

高橋さんは東京大学生時代、週刊朝日編集部でアルバイトをしており、皆から妹分として可愛がられていたという。

2010年から11年にかけて、高橋さんは週刊朝日のインターネット生放送番組(2012年に終了)に出演していた。
キャスター役を務めていた山口一臣元編集長は振り返る。


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「テレビ番組に彼女が出ていて、『将来は週刊朝日の記者になりたい』と答えていたんです。『この子を探そう!』と見つけ出し、アルバイトしてもらうことになった。明るく聡明で、何事にも前向きな頑張り屋でした」



番組アシスタントとして週刊朝日最新号の内容紹介だけでなく、時には突撃リポーターにも挑戦していたという高橋さん。

当時の編集部スタッフはこう話す。

「相手が大物政治家だろうが、有名人だろうが、物おじしない。機転が利いて、根性もある。あの子を精神的に追い込むことのほうがよっぽど難しい」


だからこそ当時を知る関係者は一様に高橋さんが自殺を選んだのを信じることができない。

彼女が自ら死を選んだ背景には、何があったのだろうか。

電通では1991年に、入社2年目だった男性社員(当時24)が自殺。
遺族が起こした裁判で、最高裁は長時間労働によるものと認定し、会社の責任を認めた。だが、その教訓は生かされなかった。

週刊朝日が取材で電通に再発防止策について聞くと、

「長年にわたって適正な勤務管理、長時間勤務抑制などに取り組んでいた」


とし、深夜勤務を行った翌日の”早朝勤務原則禁止”などを推進してきたという。

しかし、昨年暮れに会社の寮で自殺した高橋さんの残業時間は、認定されただけでも月100時間を超えていた。

さらに高橋さんは自身のツイッター上で、上司のパワハラを思わせるような文面を投稿していた。
パワハラ有無の認識について電通は、

「ご遺族との間で協議を継続中ですので、個別のご質問についてはお答えしかねます」


と答えたという。

この負の連鎖が断ち切れることを、切に願ってやまない。