怖い話短編:JR新小岩駅のホームで、「僕の腕知りませんかー」という変な男を見た

JR新小岩駅のホームで、「僕の腕知りませんかー」という変な男を見た

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JR新小岩駅のホームで変な男を見た。

サラリーマン風の男で、「僕の腕知りませんかー」とカン高い大声を上げながらホームを行ったり来たりしていて…。



11/09/26
ちょっと前のことだが、JR新小岩駅のホームで変な男を見た。サラリーマン風の男は

「僕の腕知りませんかー」

「僕の腕知りませんかー」


とカン高い大声を上げながらホームを行ったり来たりしている。ちらほらとまばらにいる他の乗客は無視しているのか、男を見ようともしない。

左右どちらだったか思いだせないのだが、男は片腕がないようだった。スーツのアームホールがヒラヒラとたなびいていた。

男から目を離し、携帯を見ている間にどこかにいってしまったのか、男の声は聞こえなくなった。

電車到着の放送が流れ、ホームに向き直すと、耳元で

「知りませんかあ?」

男の顔が俺の顔のすぐ横にあった。俺は腰を抜かしそうになった。

パァーッと警報が響き、直後に電車がホームに入ってきた。よろめいた俺は白線の外に出てしまっていたようだ。一瞬のことだった。

しかし消えてしまったかのように男はいなくなっていた。男の吐息が耳元に残っている。絶対に気のせいではない。

回りの視線がちょっと気になったので、電車は一本見合せた。

ホームをよく見て回ったが、男の姿はなかった。以来その男は見ていない。