不思議な話:蝶々に助けてもらった知り合い

蝶々に助けてもらった知り合い

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知り合いが、こっそり遊泳禁止区域の某所へサーフィンをしに行った。

何時間かして、そろそろ帰ろうかなと思って浜の方を向いたら、いきなり体が沖の方へ強烈な勢いで流されていって………。



05/11/19
この間、知り合いがこっそり某所(遊泳禁止区域)へサーフィンをしに行った時の話をひとつ。

サーフィンは、最初はボードの上に腹這いになって沖の方へ行く。その時、ふと見ると波間にただよう小枝の上に、ちょうちょが一匹、羽根を閉じたまま止まってた。

(こんな季節に、ちょうちょかあ)と思いながらしばらく見てたんだけど、サーフィンする人間が来るぐらいだから、岸に近づくにつれ、波が立ってくる。小枝も波に連れて揺れるんだけど、ちょうちょはじぃっと小枝に止まったまま。

彼はなんだかちょうちょがかわいそうになって、その小枝をつかんで海面から高く上げて浜まで持って帰り、道路を挟んだ向かい側の草むらへ、そうっと置いてやった。

ちょうちょはまだじっとしてたけど、そのうちどっか行くだろうと思い、またサーフィンしに海へ戻った。

で、何時間かして、そろそろ帰ろうかなと思って浜の方を向いたら、いきなり体が沖の方へ強烈な勢いで流されて行く。横へ逃げようと思っても、にっちもさっちも行かない。(こりゃヤバイ!俺マジで死ぬわ!!)

彼が真剣に青ざめた時、目の前を何かひらひらするものが横切った。え?と思って見ると、ちょうちょ。

それが、彼の右斜め後ろの方で、何度も何度も円を描いて飛んでいる。

(こっちへ来いって言う事か?)

彼はぞっとしたけど覚悟を決め、ちょうちょが飛ぶ方向へ泳いでみた。

すると、楽々とは行かなかったけれど、ちょうどちょうちょが飛んでた辺りでどうにかその流れから抜け出す事が出来た。

まだ、ひらひら飛んでたちょうちょに、試みに手を差し伸べてみると、すうっと止まったので

「助けてくれてありがとうな、浜まで一緒に帰ろうな」

そう言いながら、泳いで帰って来た。海岸へたどり着くと、ちょうちょは何事もなかったかのように、どこかへ飛び去ってしまった。

…それにしても、こんな季節に水につかりたいだなんて、それも遊泳禁止区域で一人。私にはそっちの方がよっぽど恐い話。



210:2005/11/20(日)04:27:44ID:DeLama+40
死の前では全ての生命体は平等!

まるで芥川龍之介の「蜘蛛の糸」のようだ。